こんにちわ。 こんにちわ。
みなさま、はじめまして。 シュウ、です。 シュウと もうします。

シュウは きょうからギルドの こうほういいん になったのです。
シュウのギルドには おきて があって、『はたらかざるもの くうべからず』なのです。
すこしまえに、けんしになったばかりのシュウはなにもできないから マスターが おしごとをくれました。
こうほういいん は、ギルドのことを みなさまに おつたえする おしごとです。

シュウのギルドには、たくさんの ひとがいます。
えー、と………りょうてで たりないくらい、たくさん です。
シュウのギルドには、たまりば が あります。
ひとつは、プロンテラのきしだんのうら です。
もうひとつは、マスターのいえ です。
きしだんのうら は ほかのギルドのひともたくさん います。
みんな、なかよし です。
どうめい というの らしい です。 …ちょっと よく わかんない です。
マスターのいえ には、シュウも すんでます。
シュウみたいに おうちのないひと が、なんにんか いっしょに すんでいる です。
きょうは、マスターのいえ と、マスターのいえ に すんでいるひとを しょうかいする です。



マスターのいえ は、プロンテラに あります。
まちのすみっこのほうにあって、ごきんじょ の ひとからは『おばけやしき』といわれる です。
でも、おばけは すんでない です。
いっかいは、たべる ところ、みんな あつまる ところ、おふろ、マスターのへや が あります。
マスターのへや には、マスターとアサシンさん が すんでいます。
「空き部屋がないから」とマスターは、いいます。
マスターは、シュウが そんけい する きし です。
やさしい し、つよい し、あたたかい し、すこしまえに「おかあさんってマスターみたいなひと?」と きいたら「…せめて、お父さんにしてください」と なかれて しまいました。
なので、マスターは シュウの おとうさん です。
マスターと いっしょ すんでるアサシンさんは、おもしろい ひと です。
いつも シュウと あそんでくれます。
いつも シュウに おもちゃを くれます。
ヒドラの しょくしゅ みたいに うごく おもちゃ を、もらったこと あります。
…でも、すぐにマスターに とられて しまいました。
そのとき も、マスターとアサシンさん は、けんか を しました。
えー、と……? せ…? せい きょういく は はやい ほうが いい、って いって ました。
ほかの ひと に、きいたら「あの馬鹿シン……アサシンの言うことは聞いちゃ駄目よ」と いわれました。
マスターとアサシンさんの すむ へや には、シュウは、よる ちかづいちゃ いけないことに なってます。
そのことも せい きょういく と かんけい が、あるのでしょうか。 なぞ です。

にかい には、たくさん おへや が あります。
シュウの おへや も あります。
でも シュウの おへや は、なにも ない ので しょうかい しない です。

かいだん を のぼって すぐあるのが、ウィザードさんと プリーストさんの おへや です。
おへや の なかは、ごほん が たくさん あります。
ほんだなは てんじょう くらい あります。
でも、シュウが よめる ごほん は、ありません。
ウィザードさんは ごほんが だいすき です。
いつも よんで います。
たまに しょくじ の ときも よんでいて、プリーストさんに おこられて います。
プリーストさん は、よく おこって ます。
シュウも、おこられ ます。
でも プリーストさん は、シュウが いけない こと したから おこっている です。
おへやのなか で、すぶり した とき おこられました。
ベッドで、おかし たべた ときも おこられました。
よなかに ウィザードさんとプリーストさんの おへやに きた とき も、おこられました。
さむい ひ だったのに、ふたり は ねまき きてなかった です。
アサシンさんに いったら、おとな は、さむくても はだか で へいきに なる と、おしえてくれました。
シュウは、まだ こども なので、さむい のは にがて です。

ウィザードさんとプリーストさんの おとなりは、アサシンのおねえさん と アコライトのおねえさん と アーチャーさん が、すんで います。
みんな おんなの ひと です。
アーチャーさん は、シュウと としが すこし しか ちがわない です。
でも、シュウより よく しゃべれます。シュウが、あんまり じょうず しゃべれない だけ ですけど。
アサシンのおねえさん と アコライトのおねえさん は、なかよし です。
よく よなか まで、さわいで います。
シュウも なかまに、いれて もらうこと あります。
『イベント』と いうのが あると、いそがしい みたい です。
ごほん を、つくってる いってました。
おねえさん たち は、『あさきし』と『ぷりうけ』が すき と いってました。
アーチャーさん は、『あさうけ』が すき らしい です。
でも、「うちのギルドのアサシンって、受け一人もいないですよねぇ?」と ふまん そう でした。
シュウは、おねえさん たち の、おてつだい も します。
せいほん? と いう のを、します。
おねえさん たち の、おてつだい は、たいへん だけど、よろこんでくれるので うれしい です。
おねえさん たち は、「次のイベントの新刊、ショタ本にしなーい?」と いって ました。
つぎ も、シュウは、がんばって おてつだい します。


これが、シュウのギルドのメンバー で、マスターの いえ に すんでいる ひとたち です。






「………シュウちゃん」
 読みにくい稚拙な文字でかかれた紙から顔をあげ、ローグは引き攣った笑みを浮かべつつ目の前の剣士の名前を呼ぶ。
「ん?」
 一口ケーキを頬張っているシュウは、返事こそできないが、その大きな目をローグのほうへと向けた。
「これね、多分、マスターに見せたら卒倒されるよ…」
 広報委員に任命されて早2日。シュウは立派に任務をこなした。
ウィザードに教えてもらっている文字で一生懸命書いたというのに、どこがいけなかったのだろう、とシュウは首を傾げる。
「流石の俺も、これを他の人の目に触れさせるのってのは、できねぇぞ…」
新規加入者募集の紹介文を最年少であるシュウに書かせようと言い出したのは、ローグである。
『働かざるもの食うべからず』の精神が行き届いているギルドで、シュウだけがギルドのイベント企画も経験値の上納も出来ないっていうのは、肩身が狭いだろうという配慮からだ。
「シュウの だめ だった? シュウの、だめ?」
 口の中のものを飲み下したのだろう。シュウがションボリとしながら言う。
「え?! あ、いや、そのな? 駄目っていうか、無理っつーか、なんつーか…」
 普段街では『泣く子も黙る悪漢様』で通っているとは思えないほどのうろたえっぷりで、ローグはワタワタと手を動かす。
「シュウの………むり?」
 ペタっと寝てしまった耳や覇気なく垂れた尻尾が見えるかのようなションボリっぷりに、ローグは尚も慌てる。
「いや、無理じゃないぜ! あぁ、ぜんっぜん無理じゃねぇよ!」
「シュウ、おしごと できた? やくに、たった?」
「お、おう! シュウちゃんのお仕事は完璧だぜ! これならギルドの新規加入者なんて、すぐ集まらぁ!」
 あっはっはっは、と無理して笑うローグに、シュウもにっこりと微笑む。
その笑顔に内心ほっとしつつも、ローグは一つだけシュウに言いたいことがあった。
「あのさぁ、シュウちゃん」
 何しろ、ローグもマスターの家に住んでいるのにも関わらず、一言も書かれていない。
「シュウちゃんの部屋の説明がないとさ、同室の俺のことは……」
「………あ!」
 どうやら、忘れていたらしい。





そんな二人を少し離れたところで見つめる人がいた。
「ん〜ふ〜ふ〜ふ〜」
 少し不気味な笑い声を洩らしているのは、アサシンとアコライトの二人である。
「姐さん、ショタ本はログ剣士で決定よね!」
「次のラ○○ェスが初売りね! さぁ、頑張らないとー!」







こんな人たちがいるギルドですが、ご興味がある方は是非どうでしょう?